直後の滑落事故、そして...[山登り]
(2011-11-29 19:34:46) by くらりっぱ


晴天の日、ガイドつきの山ツアーに夫婦で参加。そこで思いがけない事故が2つも起きてしまった。

4班に分かれて同じ工程を行く。朝、ツアーのスタート時、我々の班長は「今日は急なところはなく、ゆっくり行けば問題ないところ。でも山は山だから。午後3時頃が一番危ない」と言っていた。副班長は、体操の後で「みなさん一緒にご唱和願います。山歩き。1歩2歩、安全に。山歩き。上り下り、安全に」
上りは危ないところは全くなかった。ペースはやや早いと感じたが、見事な紅葉と、ガイドさんの説明でとても楽しく登った。
標高1100mほどの山頂でのランチもおいしかった。

下り。
だらだらした細い、狭い道の下りが続いていたが、1時間ほど下ったところでみんなの足が止まった。どうしたんだろうと思っているとどうやら1人が寝込んでしまったらしい。救護隊は後ろにいるらしく、連絡をとっているよう。捻挫かと思い、バンテリンありますよーと叫んだが違うらしい。しばらくして我々は下山を続けることになった。倒れたのは年配のご婦人だった。苦しい表情をしていて動かない。貧血なのか、疲労なのか...私は何もできなかった。

しばらく行くと、崖沿いの道に出た。ガイドさんや他の人と話しながら下ったが、1箇所すごい細い箇所があった。思わず「怖いな」とつぶやく。後ろにいたガイドさんの「ゆっくり、歩幅を短く行けば大丈夫」の言葉に安心して、ゆっくりゆっくり、右下の崖は一切視界に入れずに気をつけて通った。細いのは1歩2歩くらいだけだ。難なく通過してホッとし、先に進む。
それから間もなく、すぐ後ろで

「キャーーーーーーーッ!!!キャーーー!!キャーーー!!」

同時にザザザッと何かが落ちていく音。後ろからは悲鳴しか聞こえない。まさか...後から聞いた話だと、落ちた人は無言で、見ていた人の悲鳴だったらしい。

私の前を歩く同じ班の一部の人々は先に行ってしまい見えない。事情を伝えて止まってもらう。

まさか、自分の近くで事故が2つも続くなんて思ってもいなかった。ガイドさんが連絡をとり、救急車や救護隊を呼ぶ。午後3時前、事故が起こりやすい魔の時間帯だった。我々は下山を続ける。なんでもない橋の道も少し怖くなった。そこから20分ほどだろうか、アスファルトの道に出た時はホッとした。

後ろの班の人が来た。みなさん大変動揺していた。

すぐに救助隊、救急車、警察、ヘリも...その早さにはびっくりした。山はもう4時には暗くなってしまう、そこまでが勝負だが大丈夫かな。。

アスファルトの道と山道をその後1時間近く下っただろうか。ようやく下り終わったときは辺りが暗くなりはじめていた。

ツアーはじめの、班長、副班長の言葉が耳に残る。

今回の事件は夫婦で山登りのことをよく考えるきっかけになった。1人で山に行って滑落したら、助からないかも。何を持ち歩くか?万が一、滑落しても助かるには?2人で山に行き、1人が滑落したらどうするか?助けないですぐに助けを呼ぶほうがいい。ちゃんと考えておかないといざというときに考える暇はないのだ。帰りに、サバイバル用グッズを2人で買った。

低い山でも、山は山。今年は山に行くことはもうないだろうけど、来年までに地図の知識、コンパスの見方、持っていくべきものなど、しっかり準備しておこうと考えさせられた1日だった。山自体は素晴らしかったので、また行きたいと思うが今日の道はもう怖いかも。

滑落した方が助かったかどうか、倒れた方が助かったかどうかは不明である。

***2011/12/7追記
ガイド主催者から便りが届き、滑落した方は「足首を骨折して入院中だが快方に向かっている」とのこと。ああそれですんで本当によかった。倒れた方に関しては記載がなかったので無事だったのでしょう。


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