カテゴリー別アーカイブ: 御蔵島のイルカ撮影

【水中写真】フィルムっていいよね…

昨日のオフ会で、kさんのフィルムによるイルカ写真を見せていただいた。
いい色だった〜
ああいう色はやっぱりデジタルではでないんだよな〜
自分のレタッチがヘタなだけ?
実は5月の御蔵では1度しか海に入れなく、海況も悪かったのでフィルムでは撮らず。
6月の御蔵はデジタルでいろいろ試したくて、フィルムでも撮ったけどちょっとだけ。
作者紹介にも書いたように、本当はいろいろとフィルムでも撮ってみたい、その思いを強くしたのでした。
やっぱりでっかいハウジング持って海に入るよりも断然速く泳げるし、断然楽に動けるし。息もきれないだろうし〜
次回はニコノス2台体制で、ガンガンとフィルムで撮影しようと思っています。撮らないことには、写りませんからね(笑)
kさんにとっても感謝。自分ももう1台買おうかな〜と思ってます。

水中で、デジタル一眼レフでイルカを撮る!

デジタル一眼レフを使って水中でイルカを撮りはじめたのは、私はまあ早いほうだと思っていますが、最近いいカメラがどんどん出てきて、だんだんデジタル一眼+ハウジングでイルカを撮る人も増えてきているようです。
この前も、御蔵でデジ一眼+ハウジングと思われる機材を見たな〜
というわけで、私はEOS-1D系で撮ってますが、他のカメラだとどう写るのか、ちょっと検索してみました。デジ一眼が苦戦する御蔵での写真を探してみると…
CANON EOS-5D

http://foifoi.exblog.jp/i12

NIKON D2X

http://wideangle.exblog.jp/2019821/

NIKON D70

http://www.kabegami.cc/wallpaper/item_378f.html

EOS-1D, EOS-1Ds MarkII
http://mikura.info/photocon.html (私です ^^;;)
Finepix S3Proや、E-300(そしてE-330!)などの画像は見当たりませんでした。誰も撮ってないのかな?知ってる方は教えてください!特にS3Proの写りは気になる!

ひらめき

先週末(2006/6/24,25)のイルカの撮影で、2004年からはじめた、デジタル一眼レフでのイルカ撮影のことが結構理解できてきた。
いままで、なんでこういう写真になるんだろう、なんでこういう色になっちゃうんだろう、とか思ってて、その間にもいろいろとイルカ写真で入選したり、もちろんたくさん落選したり。こういう写真がコンテストではうけるんだとかいろいろ考えてました。
コンテストに入選した作品は、見返してみるとやっぱりいい。でも…何か、だいたい同じなんだよなーって、去年くらいから思ってます。
作者紹介のところでも書いてますが、個性的な写真を撮りたい。いままでにない、斬新な映像を撮りたいって思っていて、今年いままでがんばってました。
今、先週末の写真をチェックしてる最中ですが、うーん、うまく撮れてるのもあるけど、失敗写真がほとんど(笑)でも今までと違うのは、なぜ失敗したか、とか、これはぶれてる写真なのか、ピンぼけの写真なのかとか、そういう細かいところまでわかることに気がつきました。
また今回予想以上に天気がよく、思い切った撮影ができずに「無難に」撮ってしまったのですが、それでも「こういうのが撮りたい」とイメージしたものに近い映像が撮れてたし、「このシーンでこうすればこんな写真が撮れるかも!!」みたいなひらめきがどんどんうまれ、写真チェックは結構楽しい作業になっています。
そして、「こういうのが撮りたい!」というのは、今までの延長線上では決して撮ることができないもの。しかもそれはかなり撮影条件に恵まれ、イルカにも恵まれなければならない。そんなイメージが追求できるのもアマチュアの特権だと、撮れる日がくるまで、たくさんの失敗写真をつくりたいと思います。
来週末くらいを目指して、今回の旅行のハイライトシーンをまとめたスライドショーをアップしたいと思いますので、よかったらご覧くださいね。(なお、スライドショーは期間限定です)

プロビア400X、すばらしい!

昨日、御蔵でイルカを撮影したプロビア400Xの現像ができた。増感処理なので日数がかかったけど、デジタルみたいに「撮ってすぐ」ではないので、何か気持ち的に違う。イルカのときの興奮がおさまってなんか客観的に写真を見れるというか、ちょっと前のことなのに懐かしくスライドを見れるというか。
問題の写りですが、もうすばらしいの一言。デジタルに比べて深みがあるのはもちろんですが、「これってポジ?」というほど、ネガみたいな色が出ている。これぞ求めてたフィルムだ!
増感してこれだから、400で撮影したらもっときれいなのかもね。増感特性は+2とあるので、御蔵の海でも問題ない感じ。今年はプロビア400X中心でいこう!
プロビア400Fと比較すると、色の彩度が高く、私はとても好き。プロビア400Fもよかったけど、よさが全然違う感じ。
う〜ん、やっぱりフィルムっていい。今年はもっともっと、フィルムでたくさん撮ろう。フィルム代、現像代はかかるけど、デジタルにはないよさがあります。やはり根本的に、フィルム、デジタルって全くの別物かな、という気がします。
みなさんもぜひお試しを!

フィルム、やはりイイ!

4/19にニコノスで撮ったイルカの写真、ネガの現像&プリントができてきた。
すごいというのはないような気がするけど、ピントがきてる写真は結構キレイ。デジタルにはない奥深さというか…階調の豊かさも、デジタルに勝るのかなあ〜なんて思いました。もっとも、私の「デジタル」は5年前?発売のカメラですけれども…一応、最新機種EOS-1Ds MarkIIで撮影したこともありますけれど。
デジタル画像に見慣れてるからでしょうか、結構新鮮に感じます。見ていて心地良い感じがします。うん、ニコノスでも撮ってよかった!
ポジは増感したので、仕上がりは金曜日。こちらも楽しみです。
みなさん!デジタルばかりでなく、使い捨て水中カメラでも撮ってみてくださいね!きっと楽しいと思います。

くらりっぱの水中写真分析 — 順光と逆光を判断しよう

写真の基本は光。これは地上でも水中でも変わりません。
*順光とは、撮影者が太陽を背にしている状態で、被写体(イルカ)に光が当たっている状況です。この場合、イルカに光が十分届いていて、かつ水の透明度がよければ、イルカの表面がくっきりと描写されます。また、海底まで光が届いていれば、海の中の様子もわかります。
<順光の例>2003年5月撮影

↑クリックで拡大します
*逆光とは、撮影者が太陽に向かい、太陽と撮影者の間に被写体(イルカ)がいる状況。このとき、普通に撮ると、イルカがシルエットになります。
<逆光の例>2004年6月撮影(モデルの○○○○さんありがとう!)

↑クリックで拡大します
海の中で順光で撮ったり逆光で撮ったりするのは簡単なこと。自分が順光で撮りたいと思えば、イルカの上を泳いで下にいるイルカを撮ればよい。逆光で撮りたければ、イルカの下を泳いで、イルカを見上げて泳げばよい。
難しいのは、「どのくらいの深さで泳げばよいか?」ということになります。イルカとの距離が遠ければ、透明度がよくてもイルカがぼやっとしてしまいます。ちょっとにごっていればなおさら。そして、レンズの選択もあります。ワイドレンズならば、イルカとの距離が遠いとイルカ小さくなってしまうし、くっきり写らない。
また逆光の場合は、光のコントロールが非常に難しいです。上向きに撮るといっても、実際にはいろんな向きがあります。いろいろ試してみてくださいね。
これを基本として、いろんな光の向きがあります。海に入る前に、どういう光の向きで撮るかイメージができていれば、うまく撮れる可能性が高くなると思います。もちろん、イルカがその向きできてくれればですが(笑)
曇りの日も、順光、逆光がありますよ!

EOS 30Dを水中ハウジングに入れてイルカ撮影は…お勧めしません。

いよいよ来月から御蔵島ではドルフィンスイム解禁ですね!まだまだ寒いですが…
EOS 30Dもいよいよ発売になりました。
30Dに関しては、数社からハウジングが発売になると思います。ダイビングの人なんかには人気じゃないでしょうか。
イルカ撮影に限っていいますと、くらりっぱ個人的にはままりお勧めしません。その理由は…
・ファインダーが見づらい
(焦点距離が×1.6になるので、その分、フルサイズに比べて視野がだいぶ狭い)
・広角レンズが少ない
(ズームの広角なら、EF-Sであるが、F値が明るいものがないし、画質も単焦点の方がいい)
・このクラスのカメラはサイズ(カメラの縦、横、高さ)が発売ごとに変わる(20Dとも5Dとも違う)ので、将来別のカメラにしたときに、ハウジングも別のものを買う必要がある
・ハウジングが大きくなるので、動きが速いイルカには不向き。
また、連写性能も秒5コマでは、一般的にはイルカにはもの足りないかもしれません。
以上のことを承知しながらもやはり30Dが使いたい場合は使ってみてください。泳ぐのが得意でないとつらいでしょう。まあ、カメラ+レンズ+ハウジングの最低セットで40万くらいでしょうか。EOS-1D MarkII Nを買うのと一緒と思えば、安いような、でも高いような(笑)
くらりっぱは、「ノートリミング」主義ですので、イルカを撮るときもなるべくファインダーを見て構図を決めて撮っています。露出の具合もわかりますし。ファインダーを見ないと、イルカがぎりぎりで画面からはみ出たりしますし、どうしても撮った後でトリミングとかする必要がでてきます。トリミングを前提とするならいいのですが、それだとなおさら30Dでは広角がもの足りなくなります。ファインダーを見るとすると、狭くて。×1.3倍の1Dでももう少し広ければな〜って思うほどです。
迷ってる方いましたら、実際にお店で30Dを入れてみて、のぞいてみてはいかがでしょうか。
ちなみに、泳力を別とすれば(笑)一眼レフではお勧めは1D系です。利点は
・ファインダーはまぁまぁ。
・AFが速い。
・連写性能がいい。
・何よりも、後継機種が出ても、ハウジングは同じですむ!
でもなんといっても最大の不満は大きいこと(笑)カメラを比較しても、30Dと1D系は大きさが違いますよね。水中では少しでも小さいほうが水の抵抗が少ないですから…自分の撮りたい構図でイルカ写真を撮るには、水中で0.1秒でも速く目標の位置まで泳いでいかねばなりません。
最近は、オリンパスのμ720SWとかもありますし(実際の水中撮影に関してはいいかどうか不明ですが)、コンパクトデジカメもISO感度が800とかまでありますし、コンパクトデジカメで十分かもしれません。もちろん、画質はデジタル一眼のほうがいいに決まってますが…そんなに大きく伸ばさないなら変わりないのかも?
デジタルの話ばかりになりましたが、イルカを撮る最適なカメラはやはりNIKONOS Vでしょう!もう発売されてませんが、中古で手に入ります。フィルムで、手巻きですが、小さいし水中でも機動力があります。くらりっぱも今年はニコノスでたくさん撮ろうと思っています。
あくまでも、以上はくらりっぱの「個人的」考えとして参考にしてくださいね!

MMII-EXありがとう。。サヨナラ。

MMII-EX。

http://www.seaandsea.co.jp/products/camera/mm2ex/index.html

私が水中撮影に没頭するきっかけとなったカメラ。水陸両用の35mmフィルムカメラである。
1999年、はじめて御蔵島に行って、そのときは使い捨て水中カメラでイルカを撮った。
2001年、感動を撮りたいと思い、当時某Y!の掲示板で知り合った水泳つながりのkenさんに貸していただいていたカメラがMMII-EXである。
2001年〜2002年は水中はMMII-EXで撮影した。ピント合わせが難しいのと、シャッタースピードが1/125しかだせないのが難点だけど、それでも私には十分なカメラだった。
2002年の写真はこちら。
2001年の写真はこちら。
2003年にkenさんからニコノスを借りたのをきっかけに、ニコノス中心になったけど、それでも2003年はMMII-EXも使ってました。
そしてもうずっと使ってなくて…kenさんに返すことになり、今日返しました。
感謝感謝でいっぱいです。このカメラがなかったら、ここまで水中写真にはまっていなかったと思うと…はまりすぎですが(笑)

新しい表現を求めて…

今日、ハウジングをつくったテールさんに久しぶりに行ってみた。

http://www.dive-tail.com/

今年はちょっと違う写真を撮るぞ…と思い、いろいろ考えて、あることを相談しに。
しかし「普通はそういうことやらないんです」と(笑)水中はいろいろと制約があるらしい。
話を聞くと、確かに…
私がしたいことをしようとすると、またオーダーメイドでつくらなければならないとのこと。既存の製品で何とかなると思っていたのだけれども。
いずれにしろ4月に間に合わせるには、即決しないといけない。どうしよう…
他の代替手段がないわけではないけれど、それであれば、既存のものを購入すればいいらしい。
ちょっと悩んでみよう。。。
……何の話かわからないと思いますが(笑)、4月の撮影で新しいことをしますので、お楽しみに!!

くらりっぱのイルカ写真分析 その3 失敗写真から学ぶ(2):白とびに注意

デジタルの弱点の話をします。
白とび(真っ白に写ってしまうこと)は大敵です。
海の中は、地上に比べてかなり暗いので、海の中から上を向いて撮ると空が写りますが、白とびに注意しましょう。
地上でも曇りの日は特に白とびしやすいのですが、海の中からだとなおさらです。

この写真は、晴天の日でしたが光が強いため、空の部分が真っ白になってしまいました…
大失敗です。しかし、これより暗くすると、今度はイルカが真っ黒につぶれてしまいます。
結論からいうと、これは撮っても無駄な場面だったのですね(笑)
こういうシーンは目で見れば、白とびしそうかわかりますから、撮る前に海の中からしっかり観察しましょう。
では上を撮らなければいいかと安心してると、こんな写真をこしらえます:

記念写真としてはいいシーンだと思いますが、イルカのお腹が真っ白に..作品としては、どうでしょう。
そう、御蔵のイルカのお腹は白いです、だから、光が海の中に差し込む状況では、普通にとるとまず間違いなくお腹は白くとんでしまいます。これを白とびしないように撮るには、かなりアンダーに撮ることになりますが、そうすると海が真っ黒になります。
イルカを見下ろす感じで撮影するとき、お腹を撮っても作品にするのは非常に難しいと思います。方法はありますが…考えてみてくださいね。
この2つの写真は2005年5月の旅行日記に載っています。
これが、フィルムで撮るとどうなるか…
白とびはまずしないんですね。微妙〜〜に色が残ります。ネガですと、+3露出オーバーに撮っても、色は記録されていますから。
デジタルだと、0(黒)〜255(白)で色が表現されますから(実際には赤、青、緑の3色について、ですが)、255と記録されたものはどうがんばっても真っ白です。
それを防ぐために、カメラ雑誌などでは「アンダー目に撮ろう」とかありますが、海の中でアンダー目に撮るのは大敵。海が真っ暗になりますから。しかももともと暗い御蔵の海。暗〜い写真ができてしまいます。
また、「段階露出で」ともありますね。でもイルカは一瞬にして通りますので、段階露出なんてできません。(最近は1枚で3枚の段階露出ができたりするのかな?)
何かしらの意図があれば別ですが、イルカ水中撮影で極端にプラス補正するのはお勧めできません。
お勧めは…「そのシーンにより、適正に露出補正する」です(笑)同じ逆光でも、オーバーに撮らなければならない場合、アンダーに撮らなければならない場合もあります。
ただこれだけは覚えてください。。。「白とびに注意!」
ひたすら実践で体得されることをお勧めします。たくさん失敗写真をつくりましょう。そして何で白くとんでしまうのか、考えてみるとだんだんわかってくると思いますよ。