くらりっぱのイルカ写真分析 その3 失敗写真から学ぶ(2):白とびに注意

デジタルの弱点の話をします。
白とび(真っ白に写ってしまうこと)は大敵です。
海の中は、地上に比べてかなり暗いので、海の中から上を向いて撮ると空が写りますが、白とびに注意しましょう。
地上でも曇りの日は特に白とびしやすいのですが、海の中からだとなおさらです。

この写真は、晴天の日でしたが光が強いため、空の部分が真っ白になってしまいました…
大失敗です。しかし、これより暗くすると、今度はイルカが真っ黒につぶれてしまいます。
結論からいうと、これは撮っても無駄な場面だったのですね(笑)
こういうシーンは目で見れば、白とびしそうかわかりますから、撮る前に海の中からしっかり観察しましょう。
では上を撮らなければいいかと安心してると、こんな写真をこしらえます:

記念写真としてはいいシーンだと思いますが、イルカのお腹が真っ白に..作品としては、どうでしょう。
そう、御蔵のイルカのお腹は白いです、だから、光が海の中に差し込む状況では、普通にとるとまず間違いなくお腹は白くとんでしまいます。これを白とびしないように撮るには、かなりアンダーに撮ることになりますが、そうすると海が真っ黒になります。
イルカを見下ろす感じで撮影するとき、お腹を撮っても作品にするのは非常に難しいと思います。方法はありますが…考えてみてくださいね。
この2つの写真は2005年5月の旅行日記に載っています。
これが、フィルムで撮るとどうなるか…
白とびはまずしないんですね。微妙〜〜に色が残ります。ネガですと、+3露出オーバーに撮っても、色は記録されていますから。
デジタルだと、0(黒)〜255(白)で色が表現されますから(実際には赤、青、緑の3色について、ですが)、255と記録されたものはどうがんばっても真っ白です。
それを防ぐために、カメラ雑誌などでは「アンダー目に撮ろう」とかありますが、海の中でアンダー目に撮るのは大敵。海が真っ暗になりますから。しかももともと暗い御蔵の海。暗〜い写真ができてしまいます。
また、「段階露出で」ともありますね。でもイルカは一瞬にして通りますので、段階露出なんてできません。(最近は1枚で3枚の段階露出ができたりするのかな?)
何かしらの意図があれば別ですが、イルカ水中撮影で極端にプラス補正するのはお勧めできません。
お勧めは…「そのシーンにより、適正に露出補正する」です(笑)同じ逆光でも、オーバーに撮らなければならない場合、アンダーに撮らなければならない場合もあります。
ただこれだけは覚えてください。。。「白とびに注意!」
ひたすら実践で体得されることをお勧めします。たくさん失敗写真をつくりましょう。そして何で白くとんでしまうのか、考えてみるとだんだんわかってくると思いますよ。

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